電池交換洗浄無しコース/FRANCK MULLER

2010.9.22到着のFRANCK MULLER電池交換です。ネジ1本の為に1時間の作業となりました。

カーブガラスにカーベックス(裏蓋湾曲)構造。

裏蓋は4本ネジで留まっていて右が裏蓋記載。

ネジはマイナスネジですが蓋が分厚いので奥深く潜ったところにあります。厚みは写真の様に端にいくほど分厚くネジ穴の辺りの厚みは5ミリくらいあります。

ところが4本のネジが回らない。ネジもですがねじ穴(裏蓋)の素材が柔らかく滑らないのです。素材の為ドライバーで回しても堅いので力を入れて回すと「ネジの頭の溝」が広がってしまう。おまけにネジは真上に抜けていきますが穴が真上でなく傾斜しているのも回りが悪い原因。その段階で店なら待たせしてもと「お断り=返却」ですが。預かっているのでやってみるかと。

1時間格闘しても最後の1本のネジが全く回らない。錆び付いているのか?。仕方が無くドライバーで裏蓋を浮かせてテコの原理で指が入るまで隙間を広げ。

裏蓋を引き抜きます。本来ならネジが裏蓋の素材に負けてネジ山が潰れて開くか、ネジの頭が折れる。ところがネジは負けずに裏蓋が負けるとは・・・。ここでドライバー4本の刃先が損傷。

これがムーブメントで。

ムーブメント拡大。

電池格納部をチェックします。開いてしまえば電池交換は何ら問題無く簡単。

パッキンを外して汚れを拭き取ります。

ところが裏蓋をケースにはめようと思うとケースにスッポリ入らない。外す時がきつかったので当然の結果ですが。そこでケースをグラインダーで削って引っかかりを取ります。ただ素材が柔らかすぎてグラインダーを軽く当てれば削れ過ぎてしまった。こうしておかないと次回の電池交換は裏蓋が堅くて開かない事になります。

裏蓋を閉めようとしたらガラスの裏側に目立つゴミが。これで必用のないムーブメント取り出しもすることに。

ネジ1本は破損。元のネジが使えたのは2本、1本は代用品で締めますが完全に締まらない。

代用品では頭が大きすぎて穴に入らない。かといって他にネジが無い。

今度は穴も傾いている事ですしネジが入りやすい様に裏蓋の穴を削ってネジの頭が通るまで削ります。

ここは穴だったものがえぐれになってしまった。もう防水機能も何もあったものでは無い。ネジが締まりきらないので裏蓋が浮きます。おまけに浮いた裏蓋の角が鋭利で刃物の様で危ないですからこれも削ります。これは裏蓋に何かシールでも貼って使った方が安全なレベル。

やはり初めから触らない方が無難であった電池交換となりました。これもネジさえ抜ければ簡単な電池交換ですがネジの素材が柔らか過ぎた為こうなります。久々に触ったら偉い目の腕時計に遭遇でした。

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